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アカウンティングの授業について

そろそろWinterタームも終盤です。という事は、エレクティブ(選択科目)も最終コーナーを曲がり、残すはMAPのみとなってきました。卒業まで、あと少しです。今回は、そんなエレクティブを振り返りつつ、記憶に残った授業について書いてみたいと思います。

まず、エレクティブ(選択科目)は、大きなジャンルでいうとBE(ビジネス全般)、ES(アントレ)、ACC(アカウンティング)、FIN(ファイナンス)STR(ストラテジー)、MKT(マーケティング)MO(マネジメント)、TO(テクノロジー&オペレーション)などがあります。実は、これ以外にも膨大なエレクティブが準備されており、Ross以外のスクール(エンジニアリングや公共政策等)の授業も履修可能ですので、ユニバースは相当大きいです。

選択科目ですので、生徒は自身の関心や、将来のキャリアを見据えつつ、様々な科目を受講します。ファイナンスやストラテジーに特化する人もいれば、偏りなくカバーする人もいます。授業の取り方次第で、交友関係や時間の使い方も大きく変わって来るので、これは本当に大きな選択です。

そんなエレクティブですが、今回は特にアカウンティングについて書いてみたいと思います。なぜかと言うと、(あくまで個人的な感想ですが!)アカウンティング部門の教授のサービス精神が、他のジャンルの教授とは比べ物にならないくらい凄い!と思うからです。そう思うのはきっと私だけではない!?

その理由を邪推しつつ、MBAにおけるアカウンティングについて、考えてみました。

そもそも、アカウンティングとは、会計学です。コア(必修科目)でも財務会計(勘定科目と財務諸表)と管理会計(コスト管理など)の初級編を学びます。その後、エレクティブでは、基礎的な会計科目からM&Aに特化した会計、財務分析からインダストリーを分析したり、将来予測を立てたり、と様々なアカウンティング科目があります。

では、そんなアカウンティングの教授のサービス精神は、どこが凄いか。まず、授業のマテリアル(資料)が非常に充実、整理されています。そして、毎回、上等な紙にカラーで印刷し、全員に配ってくれます(他の授業では、マテリアルはあっても、各自が勝手にダウンロードしておきなさい、というのが通常です)。どのアカウンティングの授業でも、教授が初回の授業で「如何にアカウンティングがMBA生にとって重要か、そして私(教授)は君たちに何としても満点を取ってもらいたい!」と熱弁します。これはパフォーマンスではなく、中間や期末テストの前は、必ず十分なReviewの時間を設けてくれ、またオフィスアワーも長く、「とりあえず、なんでも聞きに来い!」という姿勢です。普段の質問や、相談事に対しても、とても熱く、親身に対応してくれる気がします。とにかく、「みんなにアカウンティングを学ぶことで(決して知識としての完全な習得を求めているわけではありません)、幸せになって欲しい!」感が凄いのです。

では、なぜアカウンティング部門の教授が際立ってサービス精神旺盛と思えるのか。まず、純粋に、教授がみないい人という可能性。否定はしませんが、サービス精神発揮の仕方も統一感があり、ちょっとしっくりきません。次に、経験則としてサービス精神旺盛に授業を展開したほうが、結果としての学習効果が高いと認識している可能性。板書手書きが当たり前(と言っている?)のハーバードに比べるとどうか、という疑問はありますが、この可能性はあるかも知れません。また、ちょっと意地悪く考えてみると、生徒の人気取りの為。ビジネススクールでは、各科目毎に部門が分かれており、例えば派閥や予算の問題などもあるでしょう、生徒に人気があることはとても大切なことです。などなど、残念ながら、真相は分かりませんが。。。

とは言え、アカウンティングはビジネスシーンにおける共通言語であり、最も基本的な

コミュニケーションツールの一つであることは間違いありません。数字の羅列は、ともすると敬遠してしまいがちですが、こんなアカウンティング部門の不思議な特徴を体感しつつ、ビジネスの基礎体力を蓄えるのも悪くないかもしれません。