こんにちは、Shoです。
MBAに来てからデータ分析に目覚めたので、ブログをご覧の皆さんになぜデータ分析がアツいのかお伝えしたいと思い、筆を執った次第です。
1. データ分析とは
最近やたらとビッグデータやAIなどのバズワードが飛び交っていますが、私が今回勧めるデータ分析はもう少し伝統的な統計学と呼ばれるものです。
ちなみに私はビッグデータや機械学習についても選択科目で集中的に学んでいますが、なぜ今それらがもてはやされているのかと言うと、それはおそらくコンピューターの処理速度向上が最も大きな要因でしょう。
ビッグデータというのは単に大きな情報のことで、これまで計算処理するのに時間がかかっていたのが、コンピューターの進化によって容易になったことで、よりビッグなデータを扱えるようになったのが過去との違いです。
AIは概念が広すぎて定義が曖昧です。そのため使いやすく、バズワード化しているのかもしれませんが、機械学習はもう少し具体的なもので、AIを実現させるためのアプローチです。
機械学習のうち最もスタンダードなものはニューラルネットワークで、これは人間の脳の働きを再現しようとするアルゴリズムです。ニューラルネットワーク自体はそれほど新しい手法ではありませんが、これを多層化することで急激に進化させたのがアルファ碁などで知られるディープラーニングです。
AIという言葉が飛び交っているのは、コンピューターの進化に加えて、このディープラーニングの登場が大きいです。
ミシガン大学MBAでも、ビッグデータ分析やデータマイニング等を教えるクラスが増えて来ています。もともとEngineeringに強い大学なのでTechnology & Operationのクラスは他のStrategyやMarketingと比べても多いのですが、ここ数年の力の入れ具合は以下のグラフを見ても明らかです。
データ分析には機械学習やデータマイニングも含まれますが、今回は統計学に焦点を当てたいと思います。
2. どこにでも現れる統計学
ビジネスと統計学は非常に相性がいいです。というのも、統計学はばらつきのあるデータや確率を扱うため、基本的に法則に100%従う自然科学よりも不確実性の高いビジネスに、よりフィットします。
ビジネスの中でも、数字を扱う分野では多かれ少なかれ統計学が用いられています。例えばFinanceでは株式のリスクリターンの計算に使われていますし、Marketingはもはや統計学無しでは語れないほど、ほとんどの手法が統計学とセットで用いられます。
これらの分野で使われるデータ分析は、回帰分析や最適化など、ほとんどが10年以上前からあるもので、それほど新しい手法ではありません。
ただ、コンピューターの進化により顧客データや株式推移データが大量に手に入り、処理できるようになったため、ビジネスに統計学を応用する動きが加速しています。
ビジネススクールでは古くからロジックが重要視されて来ましたが、加えて、顧客の特徴や好み、従業員の評価など、これまで数字として表示していなかったものをできる限り数値化し、できる限り数字で考えて妥当解を得ようとしている流れはこれからも続くでしょう。
3. 数字は英語よりも強い
英語は今やグローバルスタンダードとなり、日本人と韓国人が話すときも、フランス人と中国人が話すときも、通常英語が使われます。
グローバルな環境において英語はとても強力なツールですが、数字はより強力です。数字は人間が最も客観的に認識できる概念だからです。
プロジェクトの発生確率が60%だと言うと、どの国の人でも同じように60%についてのイメージを持ちますし、1億円の利益と2億円の利益だと、どの国の人でも2億円の方が良いと分かりますし、異論が出ません。足し算とか掛け算のやり方も文字通り万国共通です。
英語はコミュニケーションツールとしては必須ですが、英語で伝わらなくても計算式を見せればだいたい分かりますし、議論では英語が下手でも数字に強い方が主導権を握ります。
ビジネス統計学では単純な数学力だけではなく、前提条件を立てるためのビジネス感覚は必要ですが、数学自体は日本の大学入試と比べると簡単です。日本人の数学力はグローバルに見ても非常に高いレベルだと感じます。
あと、数字を扱うのはとても楽しいですよね。脳みそアクティベートされますよね。ということで、データ分析(統計学)のススメでした :)